コンピューターの神様

「コンピューターの神様にお祈りさせてください」
学生時代、とある信号で信号待ちをしているとそう声をかけられることが度々あった。突然現れた二人組のおばさんがこちらに手をかざしながら迫ってくる。たいていの人は無視するか拒否を表明しておばさんたちは引き下がっていくが、要するにどこかの新興宗教の方々のようだった。

それにしても「コンピューターの神様」とは何なのだろう。
それに祈って一体何がどうなるというのだろうか。古今東西、様々な神がいるが大抵は自然現象や事物を具現化したものばかりである。
または「戦争の勝利」「富の獲得」など人間に利益をもたらす存在としての神もいる。

日本では八百万の神といって、様々な物に神様がいることになっているが、さすがにコンピューターの神様はいなさそうな気がする。
詳しく聞くことはしなかったが、あのおばさんたちは「コンピューターを司る神」を崇めているのではなく、便利で万能なコンピューターそのものを神と感じている可能性がある。

世界の神話には、この世のどんなことでも知っている神や、瞬時に世界を駆けめぐり物事を見聞きできるような神もいる。
確かに、瞬時の計算能力や情報の検索能力は「神の叡智」、世界中の声が聞こえる通信機能は「神の耳」、GPSで瞬時に居場所が分かるのは「神の視点」だと言えるかもしれない。

現代は便利なIT機器があふれ、昔の人たちにとっては神の所業としか思えない事もたやすくできる時代である。
科学万能、IT全盛の中で「コンピューターの神」を信じる気には到底なれないが、それらの有り難みを忘れてもいけないと思う。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です